院長周辺雑記(46:2010年9月分)




(10/9/4土曜分)
午前の診療が長引いて午後三時近くまでかかり、つかれたことと、あす5日は休日当番医という大事な仕事がひかえているので、体力温存のため、ざんねんながら、午後5時30分〜午後7時40分まで仙台市の江陽グランドホテルで開催された第4回東北喘息研究会】(会費あり)には参加できなかった。帰りの「江陽グランドホテル〜石垣町の自宅まで」のタクシーチケットを、アストラぜネカ女性MRの目時(めとき=青森県に多い苗字らしい)さんから貰っていて、講演内容を楽しみにしていたのだが。
宮城県医師会・日本アレルギー協会東北支部・東北喘息研究会・アストラぜネカ株式会社が共催で、開会の辞を仙台気道研究所代表の田村弦先生が行い、成人喘息の部では、座長を東北大学医学系研究科副科長臨床生理検査学分野教授新藤千代彦先生が行い、『吸入ステロイド薬が喘息医療をどう変えたか〜特にシムビコートへの期待〜』の講演を、神戸市立医療センター西市民病院院長石原享介先生が行い、小児喘息の部では、座長を三沢市立三沢病院小児科医長鶴田靖先生が行い、『小児喘息のこどもたちのために日常診療で出来ること〜"ぜんそくの重症度とコントロールテスト"の具体的な活用方法〜』の講演を、国立病院機構下志津病院名誉院長西牟田敏之先生が行い、閉会の辞を岩手医科大学内科学講座呼吸器・アレルギー・膠原病内科分野准教授山内広平先生が行うという、豪華メンバーであった。
認定単位2単位(CC:5医師-患者関係とコミュニケーション・13地域医療・46咳・痰・79気管支喘息)は、ざんねんながら、もらいそこねました。



(10/9/6月曜分)
本日は、昨日の休日当番医の職員振替休診日である。
白石蔵王駅から軽井沢まで、新幹線で気まぐれ日帰り旅行となった。
ゆったりと、旧軽ちもとの「ちもと餅」を買って、蕎遊子(そゆうし)の手打ち十割そば食べてきたのだ。

ゆったりと、奥さんのお薦めで、旧軽ちもとの「ちもと餅」を、おみやげとして10個入りを3箱買って(これは薄味の甘さの求肥に胡桃が混じていて、柔らかい食感の中の胡桃の歯ごたえと香りが、絶品である。と院長談。)帰った。、ちもとの「そばだんご」一本だけ所望して(200円)、歩きながら帰り道で、食った(中心の蕎麦がきが、周りの小豆あんこと相まって、微妙なおいしさ。他では食せない一品でしょう。と院長談。)。
軽井沢駅への帰り道で、昔に息子と2回食べたことがあるという、奥さんおお薦めの蕎遊子(そゆうし=ネットのグルメ情報ではワルイ口コミばかり)の手打ち十割そばを食べてきた。「そばがき・手打ち十割そばの田舎そば・岩魚の甘露煮・鴨そば」の味は、充分にイケルものでした。



(10/9/7火曜分)
診察受付を17時40分までに制限したのに、少し遅れながら19時00分(最初は18時00分からの予定だったのが、一週間前に、なにかの都合で急遽19時00分からに変更された)からの【白石市医師会学術講演会】に、白石市のパレスリゾート白石蔵王まで奥さんにS4で送ってもらって参加した。
会場は40名(白石市医師会20名、他医師会1名、その他19名)が出席し盛会であった。
話題提供(19:00〜19:30)は、『抗血小板剤プレタールの最新の知見』を、大塚製薬(株)仙台支店学術部の後藤真弓先生が行った。 座長は公立刈田綜合病院神経内科部長の佐藤信行先生で、 講師のみやぎ県南中核病院神経内科部長の及川崇紀先生に『脳梗塞の再発予防』(19:30〜20:30)を特別講演していただいた。 共催は白石市医師会と大塚製薬株式会社であった。
抗血小板剤とは、血管内の血小板が凝集して血管壁に血栓が形成されることを遅らせ、脳の動脈や心臓の冠状動脈などの血管の詰まりを予防する薬剤のことです。
抗血小板剤「プレタール」=シロスタゾール製剤は、1日2回内服する1日薬価は高いものの、他の抗血小板剤(1日1回タイプの「バイアスピリン」=アスピリン製剤や「プラビックス」=クロピドグレル製剤など・・「パナルジン」=チクロピジン製剤は肝障がい等の重大な副作用問題ありえるので、使われなくなってきている)に比べて、効果と安全性が高いとのエビデンスが示され、ガイドラインでも推奨されているされているとのこと。大塚製薬さんには泣かれるかも知れないが、「プレタール」=シロスタゾール製剤は後発品も出ており、大いに期待できます。
講演会の後の情報交換会にも出席した。やはり生の声が聴けるので有意義でした。
日本医師会生涯教育講座1.5単位(CC:32意識障がい・34言語障がい・78脳血管障がい後遺症)を頂きました。



(10/9/8水曜分)
診療は12時30分までにして、午後は、毎月のごとく、トーカドエナジー白石工場に出向いて産業医活動(安全衛生委員会出席と職場巡視)を行う。
夜は、18時20分から滝沢ハム 仙南工場 角田市角田字流197-4で開催された【角田市医師会産業医学研修会】に出席。
講師の宮城産業保健推進センター産業保健アドバイザー(東北労災病院勤労者予防医療センター指導部長)の宗像正徳先生が、『過労死予防対策について』講演された。
判例の積み重ねにより、労働基準監督署が過労死と認定するハードルは高くなくなってきた経緯があったらしい。ので、近年は過労死が増えてきている傾向とのこと。
研修会終了後には、「仙南シンケンファクトリー」向かいの地ビールが楽しめるレストラン「ドイチェスハウス」で懇親会が開催されたが、車なので残念ながら(仙南の医師会会員は会費無料とのこと)固辞して帰宅す。
日本医師会認定産業医生涯研修:専門2単位を頂き、研修証明シールを産業医手帳に貼りました。



(10/9/13月曜分)
13時30分〜15時00分まで、平成22年度 第1回白石高等学校学校保健安全委員会】
広いパーキングスペースは既に満車で、お向かいの広い市営益岡公園駐車場に駐めた。



(10/9/15水曜分)
13時30分〜14時30分まで、平成22年度 越河小学校学校保健委員会】
体育館床の改修中で、校門が工事車両のため閉鎖されているので、運動場側の出入り口より入って、砂地の運動場隅に駐めた。今日は天気が良く、陽射しもあったので、行きも帰りもオープンにした。帰路で午後有給休暇看護スタッフの赤いイストを見かけた。スタッフは手を振ってくれたが、はずかしがりや?の院長は、どうしようかと思案中にタイミングをのがし、振り返さなかった。



(10/9/16木曜分)
受付は通常どおりの18時00分までにして、強い雨の中、午後7時30分から午後9時00分までパレスリゾート白石蔵王で開催された第3回宮城アテローム退縮カンファレンス】に参加した。
アストラゼネカ株式会社学術担当者が製品紹介を行い、亘理町の三浦クリニック院長三浦俊治先生の総合司会のもとで、仙台厚生病院循環器内科医長鈴木健之先生が「症例提示」を行い、 講師の広南病院血管内脳神経外科部長松本康史先生の特別講演『アテローム血栓性頸動脈狭窄に対するステント留置術』が行われた。
外国で膨大なスタディーが、CAS(ステント留置)とCEA(従来の内膜剥離摘除手術)の優劣比較(主として、術後40日までの合併症と長期4年間までのイベント発症に着目して)のために行われたようだ。現在、ステント二種・フィルター二種があり、症例により使い分けるそうです。広南病院血管内脳神経外科は「内径動脈狭窄症に対するステント留置術」の、全国にも数少ない(両指で足りる)日本脳神経血管内治療学会の指導医・認定指導施設であり、年に何回かの実習セミナーには、毎回99名を超える参加希望者が集まるとのこと。最先端内容の講演であったが、門外漢の耳学問としては分かりやすい方であった。講演後の質疑応答では、ここだけの話し(広南病院血管内脳神経外科が作成した開業医のブラックリストなどなど)も聴けた。
会費は500円で、宮城アテローム退縮カンファレンスとアストラゼネカ株式会社との共催であった。次回の第4回は、来年夏に仙台で開催の予定だそうだ。講演会後の情報交換会は固辞し、タクシーチケットもらって雨の中帰りました。



(10/9/25土曜分)
受付は早めの11時50分までにして、午後は仙台市の仙台国際センターで開催された【宮城県医師会新型インフルエンザワクチン接種に係わる研修会】に、看護スタッフたちと計5名で参加した。
宮城県保健福祉部疾病・感染症対策室技術補佐(総括担当)の平山史子氏が、 @「新型インフルエンザワクチン接種体制について」の講演を行った。
★国においては、10月1日から始まる、新型インフルエンザ(A/H1N1)及び今後生じうる「病原性の高くない新型インフルエンザ」に対応する「新たな臨時接種」を創設する予防接種法の改正案国会で成立していないので、現在分かっているのは(案)だけとのこと。★しかし、予防接種法の改正案については、現時点において、成立の見込み・時期が不明であるため、臨時的に要綱事業として「新型インフルエンザワクチン接種事業」を実施する。★今シーズンの新型インフルエンザワクチン接種事業は、新臨時接種の移行を前提としており、昨シーズン(本年9月まで)に実施した同事業とは一部取扱いが異なる。★今シーズンの新型インフルエンザについては、季節性インフルエンザ二価(A/H3N2及びB型)と新型一価(A/H1N1)を合わせた三価ワクチンを製造。
●目的:しぼう者や重症者の発生をできる限り減らすこと。●実施主体:。●接種対象者:全ての国民(優先接種対象者は定めない。)(任意接種)●接種場所:国と契約を締結した医療機関(医療機関の確保は市町村が行う。)●接種回数:13歳未満は2回接種、13歳以上は1回接種。●接種費用:市町村が設定。(参考)下記のとおり国が補助基準額を提示している。○一回目の接種:3600円。○2回目の接種であって1回目の接種を同じ医療機関で行っている場合:2550円。○2回目の接種であって1回目の接種と異なる医療機関で行っている場合:3600円。○予診の結果、接種を行えなかった場合:1790円
昨シーズンの新型インフルエンザワクチン接種事業(平成22年9月末まで)との主な違いは、●新型インフルエンザ(A/H1N1)と季節性インフルエンザ(A/H3N2及びB型)を含めた「3価ワクチン」が製造される(昨シーズンは、季節性と新型の2種類のインフルエンザ用ワクチンが製造され、それぞれを別個に接種する必要があった。)●ワクチンの流通は市場流通により行う(昨シーズンは、が全ての新型インフルエンザワクチンを買い上げ、流通管理を行った。)●原則、全国民が接種対象(昨シーズンは優先接種対象者及び対象者毎の接種スケジュールを設定)。
なお、★インフルエンザの定期の予防接種の実施主体は、従前どおり市町村となる、とのこと。
実施要綱がまだ決まっていないので、接種時の価格(定額制か上限価格制かは、各市町村で個別に決めなければならない。価格は、各市町村と地元医師会との契約で決まる。)や、診察の結果で接種不可となった場合の価格(1790円)、公的補助の国・市町村の負担割合など、全ては(案)の状態。これで10月1日から始まる「新しい新型インフルエンザワクチン接種事業」が出来るのか、代表選やっていた事態ではないのだ。実施主体は国だと言っているが、実務は市町村に丸投げするようだ。厚労省からの通知がまだまだ来ないので、宮城県保健福祉部としても、お困りのようだ。
9月30日に、白石市民生部健康推進課の【平成22年度新型インフルエンザ予防接種事業における事務手続きの説明会】 説明内容:「10月1日から白石市が今年度も行う低所得者に対する助成制度等の事務説明」・配布書類:「接種時に必要な予診票や市への請求書」が開催予定であるが、どたんばまで白石市民生部健康推進課の角張さん(予防係担当)は忙しいだろう
次いで、宮城県医師会常任理事の横山義正先生が、 A今期の新型インフルエンザワクチン接種の実施についての講演を行った。これは質疑応答の内容の方が、実際に役立つものであった。(産業医が看護師らと救急キットを携えて、自分の医療機関から事業所の保健室等に出向いての集団接種は。医師の直接の指示のもと、看護師が予防接種注射を行うのはで、必ず医師が注射を行う必要はない。・・・など)。
研修会終了後は、スタッフたちと慰労を兼ねた御食事飲み会を、仙台駅前の「波奈」=「和食波奈 仙台店」でやった。個室を頼んであったので、入るとなかなかにブラウン系木質の良い個室の雰囲気と思っていたところ、午後5時過ぎ頃に入店したので、早すぎたのか、入室して席についてから男性従業員さん1名が部屋準備の消臭スプレーを部屋隅に撒き始めたのには少し驚いた。5250円の会席料理はこんなもんか(白石市の安い5000円「えびす」より落ちるが、仙台駅前だから)でした。・・ハマチ?の刺身には、白いアニサキス幼虫らしき細長い白い物体(筋肉の白い筋のようにも・・・見えるが)が肉に刺入しているので(4切れ中2切れ)、院長はヒビって箸で解剖してみたが、ルーペもなく、割り箸でなく塗り箸のため、追求困難であった。解凍ものと分かっていたら、安心して、しんでいるアニサキス幼虫体とともに食せたものを。気味わるいのは苦手な院長には、とても食べられませんでした。(あくまでも、個人の感想です。波奈に過失はありません。)
院長は追加二千円の飲み放題に賭けたが、制限時間内にはビール4杯が限度であった。



(10/9/26日曜分)
日曜の休みだが、自己学習(日本医師会生涯教育の一環として)のため、朝から晩まで大河原町で勉強の一日。
【宮城県救急医療研究会第12回学術集会】(主催:宮城県救急医療研究会・共催:宮城県・みやぎ県南中核病院)が、午前9時30分〜午後5時30分、大河原町の「えずこホール仙南芸術文化センター」で開催された。
開会の辞は、集会長のみやぎ県南中核病院救急診療部長兼脳神経外科部長の荒井啓晶先生が行った。一般演題の「救急・災がい医療全般について」は、「病院前救護・救急」が7演題・「感染症、外傷」が7演題・「看護」が7演題・「災がい医療」が7演題・「中毒・その他」が7演題と、35演題が発表される盛況であった。発表したのは、医療側の医師・看護師と消防側の皆様で、内容は明日の診療に役立つ濃いものであった。特別講演の 『災がい時の医療体制−地域での連携と病院機能の維持−』は、講師として国立病院機構災害医療センター災害対応システム研究室長で国際エマルゴインストラクターの堀内義仁先生が行った。シンポジウムの『災がいマニュアルと災害対策訓練』は、「災がい訓練への看護部としての取り組み」を国立病院機構仙台医療センター救命救急センターの新井谷敦子先生が、「災がい医療マニュアルの見直し〜岩手宮城内陸地震の経験から〜」を栗原市立栗原中央病院外科の内田孝先生が、「角田市医師会の災がい対策への取り組み」を仙南病院本多正久先生が、「宮城県における災がい医療の取組と課題」を宮城県保健福祉部医療整備課大内みやこ先生が、「消防法一部改正に伴う防災マニュアルと防災訓練のあり方について」を仙南地域広域行政事務組合消防本部消防課高橋昌利先生が行った。閉会の辞は、集会長のみやぎ県南中核病院救急診療部長兼脳神経外科部長の荒井啓晶先生が行った。
昼の休憩・昼食は、朝9時に受付にて1000円で前もって買ってあった弁当と飲み物の予約券を引き換えて、仙南芸術文化センター内の平土間ホール練習所で済ました。柴田町船岡の炉ばた焼「はたはた」の和風弁当は、1000円にしては量が多く満腹となった。
朝9時に受付にて1000円の参加費を払ったので、夕6時には日本医師会生涯教育認定単位 5単位(CC5:医師−患者関係とコミュニケーション・13:地域医療・16:ショック・17:急性中毒・30:頭痛・32:意識障害・42:胸痛・頭痛・44:心肺停止・56:熱傷・57:外傷)を有り難く頂いて、帰宅の途についた。
会場受付には「日本医師会生涯教育認定単位は3単位」との張り紙があって、びっくりして係の女性に訊いたら「現時点では、良く分からないので、明日になったら塚本内科消化器科さんに回答連絡の電話入れます」とのこと。翌月曜日午前、当院に、みやぎ県南中核病院総務部総務課の大内さんより、「やはり5単位でした」との連絡有り。続けて、集会長のみやぎ県南中核病院救急診療部長兼脳神経外科部長の荒井啓晶先生より、同様の直電あり、恐縮してしまった。荒井啓晶先生は、見た目もそう感じるが、本当にまじめで優しい先生でした。5単位とのことで、ほっとしました。
宮城県救急医療研究会の後援には、社団法人白石市医師会・公立刈田綜合病院の名前も出ていたが、白石市医師会医師や刈田病院医師の参加がなかったのは、寂しい物であった。2009年に、宮城県から「災がい拠点病院」の指定を、みやぎ県南中核病院が受けたので、公立刈田綜合病院は蚊帳の外となったためか。




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