院長周辺雑記(05:2007年04月分)




(07/4/1日曜分)
2007年4月1日(日)付けのニュース=厚生労働省のホームページから医師等資格確認検索(直リンクしました)ができるようになりました。
これって医師・歯科医師個人の個人情報保護は、どうなっているのでしょう。でも面白いので、「医師・男性・塚本 和彦」で、検索してやって下さい。また面白いので、「医師・男性・塚本 彩●」で、検索してやって下さい。登録年:昭和5●年、備考:(−)と、登録年:平成●9年、備考:(−)と出ます。この備考がくせもので、医師・歯科医師などの現在の行政しょ分歴があれば、備考欄に出るのです。
同性同姓同名の場合、どのように検索結果を判断するかは言い訳が載っておりますが、お笑い物ですな。でも面白いので、「医師・女性・小● 真●」で、検索してやって下さい。びっくりしますよ。これは厚生労働省の単独せきにんですね。「Q4.亡くなったはずの医師の検索ができましたが、どうしてですか?。」に対して「Aしぼう又はしっそう等の理由により名簿からまっしょうするための申請が御遺族などから提出されていない可能性があります。」。「Q5.知り合いの医師を検索したところ、2人表示されました。特定するにはどうしたらよいでしょうか?。」に対して「A.同姓同名の特定はできませんが、検索結果の登録年を確認いただければ、ある程度の年齢が分かりますので、そこから推測はできます。」との言い訳が載っております。年齢近そうな場合、推測できませんよ。
現在の行政しょ分歴がある医師・歯科医師(数十人程度)にとっては、こんなもん出たら、かなわんでしょうが、大多数現役三十何万人?の善良な医師・歯科医師にとっては、検索されても自分が男性か女性かが、ばれる位で、屁とも思えない笑いぐさです。
厚生労働省のホームページでこんなシステムつくるなんて、あほですな。現在の行政しょ分歴がある医師・歯科医師を公表掲載する、ホームページのシステムを作る方が先ですがな。と思いますね。
また、厚労省がこのシステムをつくるに、外部委託して何千万も業者に払うそうです。こんなショボンなシステムは厚労省でもつくれそうですが、データベースの入力作業が人的仕事でマンパワーを要するので、外部委託したのでしょう。ということは、医師・歯科医師の個人情報が外部委託業者にもれているということです。なんと、あやういことを、厚労省はやってしまうのでしょう。医籍(歯科医籍)登録の際に、医籍(歯科医籍)登録番号・登録年月日・氏名・生年月日・原籍都道府県の個人情報が登録されます。この全部が外部委託業者にもれているのです。その外部委託業者から、情報が流失しないという担保は全くありません。
この外部委託の時点で、厚生労働省は個人情報保護法にいはんしているわけです。
ここをつっこんだメディアは未だにないし、メディアのたいまんと言うよりメディアの能力はこんな程度です。医師会・歯科医師会もクレームつけておりません。医師会・歯科医師会もこんな大変な事をあまり理解してないようです。
医師・歯科医師の個人情報保護については、厚労省のホームページに、『医師等の氏名等、資格の確認に関する情報は個人に関する情報として保護の対象となりますが、当該情報を提供することにより保護される国民の利益と、提供しないことにより保護される医師等の利益を比較し、免許登録番号や生年月日は公表せず、氏名、性別、登録年及び行政処分に関する情報を公表することとしました。』との言い訳あります。そら、医師等と国民の利益を比較、なんてのレトリック使えば、ごもっともなことです。おそれ入りあきれます。
実は、当該情報を提供することにより保護される国民=すべての国民。提供しないことにより保護される医師等=ごく一部の行政しょ分されてる医師等の利益を比較すれば、国民に利益があるのはあたりまえ。それを、行政しょ分されていない医師等までひろげて、全ての医師等の個人情報を保護しないのは、いかがなものか。



(07/4/2月曜分)
2007年4月2日(月)、東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号ロシュグループ中外製薬(株)安全性コンプライアンス部より、宮城県白石市城南1−2−29医療法人塚本内科消化器科院長様(002302128A)あてに、やっと、添付文書改訂のご案内在中「緊急安全性情報在中」の郵便封書にて、現物の印刷物 『緊急安全情報pdf書類』(2007年3月No.06-01)が届きました。
全国何万件の医療機関数を考えると、中外製薬(株)もたいへんな人手と出費のことでしょうが。じごうじとくか、はてまた厚生労働省へはさからえないのでしょう。



(07/4/5木曜分)
塚本内科消化器科院長=塚本和彦のコメント(2007年4月5日(木)付け)
タミフル(タミフルカプセル75の薬価=316.4円、1日2回投与で632.8円=63点=三割負担で189円。一回に5日分投与で945円。)は、高いがとても良く効くお薬で、早めに飲めば殆ど翌日には熱がさがります。飲まなければ3〜4日高熱続き、寝こんで1週間近く社会復帰できません。
いじょう行動で明らかになった事例も累積で128件(2007年4月4日(水)時点の報道で=そののち25日時点で158件位にふえたようですが)、宝くじに当たるより少ないようです。(128件中、10歳代が57件、10歳未満が43件、20歳以上が28件。内しぼうが8件。)もちろん20歳未満に限っても、交通事故しぼう・けが件数より少ないと思います。
いままでに、運転免許の取得年齢が20歳に引き上げられたこと、あるでしょうか。こんなに良いお薬を一律に10歳代に使えなくしたのは、ぐきょです。厚労省は、羮(血液製剤)に懲りて膾(タミフル)を吹くのでしょうか。
厚労省は、新型インフルエンザでのタミフル使用は、致命率が高いので話しがちがう、なんて言ってますが、むじゅんしているというか統一した見解ではないですね。
それにしても、メディアの煽りアホぶりにもアキレますな。



(07/4/7土曜分)
四年に1回開催される【第27回 日本医学会総会(外部リンク)】(大阪)に参加した。

午前は、大阪国際会議場グランキューブ大阪)で、ひと−P(パネルディスカッション)02医療と医学の倫理観−医療倫理について第一線の研究者が語る−
座長 東京大学大学院総合文化研究科生命系 浅島誠先生
座長 鳥取環境大学 加藤尚武先生
基調講演『医の倫理』  内閣特別顧問 非営利活動法人日本医療政策機構代表理事(日本学術会議 黒川清先生
医療と医学における生命倫理』 近畿大学原子力研究所・大学院遺伝カウンセラー養成課程 武部啓先生
学問と倫理について』 鳥取環境大学 加藤尚武先生
医療現場の倫理観』 神戸大学大学院法学研究科 丸山英二先生
医療倫理と生命倫理との調停』 株式会社科学技術文明研究所 米本昌平先生
を聴いてきました。
日本独自の倫理観の発信今こそ求められていることを、再認識させられました。

インターネットで事前参加登録しておくと、当日受付登録料35,000円が 30,000円となり、
受付登録料を振り込んだ後に、総会事務局より「事前登録証」が送られてくる。
ハガキ大の「事前登録証」裏面に医師免許証番号と認定産業医証番号を記入しておき、
会場の「事前登録受付」にて自動発券機の前に「事前登録証」のQRコードをかざすと、
自動発券機からネームカードが発行され、すぐにコングレスバッグ(参加証含む)と引き換え。
コングレスバッグは4色あり、忘れ物しないよう目立つかぼちゃ色としました。
ネームカードにサインペンで自署する手間が省け、大助かり。

午後は、同じ大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で、ひと−P(パネルディスカッション)11医師の生涯教育 −いつまでも現役医師でいるために−
座長 聖路加国際病院 福井次矢先生
座長 日本医師会 木下勝之先生
基調講演『医師の生涯教育の過去・現在・未来』 特定非営利活動法人 医療教育情報センター 橋本信也先生
体制面における生涯教育の課題』 独立行政法人 国立病院機構 矢崎義雄先生
内科領域の生涯教育のあり方』 東京大学大学院医学系研究科循環器内科 永井良三先生
外科領域の生涯教育のあり方』 京都大学大学院医学研究科器官外科学 藤井信吾先生
を聴いてきました。
医師になりたての「初心忘るべからず」ですね。



(07/4/8日曜分)
本日も、昨日につづけて第27回日本医学会総会(大阪)に出席した。
大阪国際会議場(グランキューブ大阪)
特別シンポジウム
今日の医学教育、医療制度の問題点とその改革−医学、医療制度の理想像へ向けた提言ー
第1部『医学教育』:司会 高久史麿先生
第2部『医療制度』:司会 岸本忠三先生
に参加してきました。
厚生労働省や文部科学省の公開ヒアリングなどとちがい、
フロアの質問者に桜が用意されてなく、フロアの医療現場からの率直な質問が具体的で、たいへん面白かった。
厚労省の官僚も、立場上は建前を言わざる得ないが、個人的には良識ある人がいると分かって、新鮮だった。
また、南野智●子先生のらりくらりかわすそつない答弁に、格段の進歩が見られた。



(07/4/10火曜分)
インフルエンザ治療薬『タミフル』につき
H.19.4.10
(火)
マーク 平成19年度第1回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会における検討結果に基づく対応についてpdf書類(147KB) 
「厚労省からの依頼を受けて、4/10(火)付けで都道府県医師会にお送りした日医発信文書です。」とのコメントついております。



(07/4/20金曜分)
夜は、白石市医師会学術講演会(公立刈田綜合病院大会議室)
『一般医のための認知症診療の実際』に出席してきました。
アルツハイマー病や認知症の耳学問を聴き、リフレッシュいたしました。
講師の首都大学東京 健康福祉学部 学部長 繁田雅弘 先生
座長の仙南サナトリウム院長 渡辺吉彦 先生
白石市医師会長 三浦義邦 先生
ありがとうございました。
アリセプト錠3.5mgの用法・用量・保険医療上のちゅうい点など、
「ここだけの話し」を伺いました。



院長周辺雑記のページに戻る

▲HOME