院長周辺雑記(54:2011年5月分)




(11/5/1日曜分)
親しくしている歯科の吉村先生夫妻のお誘いで、奥さんと一緒に山形の蕎麦屋さん「そば処 三百坊」に初めて行ってみた。吉村先生は『茶ベンツ』、うちは『赤アウジ』で、ともに運転は奥さんである。村田JTから山形道経由で山形蔵王ICを降り、ちょっと入ったところ「そば処 三百坊_山形/そば[食べログ]」はある。私は、坊板そば(十・一そば)の並盛(生300g 1900円)を、奥さんは小盛(生200g 1700円)を注文した。吉村夫妻は並盛ふたつと天然山菜てんぷら一つを注文された。天然山菜てんぷらは結構大量(かつ、大ぶりに育ちすぎたワラビやたらの芽が多い)なので4人で分けて戴いた。そばは、香りが良く、ゆで具合・冷水切り具合も上々で85点。真っ黒な蕎麦つゆは、少し塩味が濃すぎて東北田舎風、鰹だしの香りがぷんぷんと全面に押し出してくる。そばをつけると、そばの香りが鰹に圧倒されて楽しめない。というわけで、私は蕎麦つゆにつけず 、ちょびっとのっけたワサビで、もぐもぐと食した。そばの歯ざわりも大切なのだ。そばとワサビの香りのハーモニィーは、互いの香りの長所をひきたてるようだ。ワサビが僅かに甘い塩味に感じられるのだ。
このあと山形市にあるミニカーショップ「PROTO(プロト)」に連れていただいた。私はミニカーに凝るものではないが、出来の良いものは、たまに購入することがある。出来は今ひとつであったが、滅多にでくわさないものなので、1/43スケールVITESSE製の「TVR Tuscan Open Reflex Silver Blue」を購入した。シリアルNo.は0373/2880。タルガトップを外したオープン状態の再現である。この手の1/43ものの相場は6〜7千円位なのだが、安めの3780円の値札が更に2000円に値下げされている。ミニカーの世界ではTVRは稀少であるが、更に人気がないようである。TVR Tuscan Speed6 はプレステ2のゲームソフト「グランツーリスモ2」から登場する世界的に知られている車なのだが。アメリカ映画「ソードフィッシュ(Swordfish)」(2001年)に登場して、ジョン・トラボルタが派手にカー・アクションを見せたり、西部警察で人身事故を起こしたり、イギリス出身サッカー選手ベッカムの愛車として紹介されたりと、この手の車両としては珍しくメディア受けしていた車だった。ちなみに、TVR Cerbera(サーブラウ) ・TVR Griffith(グリフィス) はプレステのゲームソフト「グランツーリスモ」から登場していた。このミニカーは、6月のTVR DAYに持参する予定だ。



(11/5/12木曜分)
昼過ぎを一時休診にして、午後の診療開始を14時から15時頃からと延期して、奥さんと午後1時30分からの【市民公開講座】=「放射線と私たちの健康」pdf書類を聴講しにいった。 白石市の施設「白石市いきいきプラザ」(旧市民会館)で開かれ、開会(白石市民生部健康推進課022-22-1362主任補佐)、挨拶白石市長風間康静=かざま こうじょう)、講演「放射線と私たちの健康」(公立刈田綜合病院 健診センター長洞口(ホラグチでなくヅグチという)正之 先生)、.市民からの質疑応答と、午後3時近くまでの熱心な市民公開講座であった。主催は白石市で、共催は白石市医師会である。参加は無料。共催にしては医師会医師の参加は少ない(診療多忙?)ようで、私の他は「おおはし整形外科」の大橋先生が自転車で参加されていた。学校関係者は多いようで、各学校の養護教諭の先生たちからは活発な質疑が出された。平日の午後1時半というのに、いきいきプラザの1Fワンフロアー2/5に市民の皆様が450人も集まり、立ち見もでる盛況であった。やはり市民の皆様も、初めての原発事故にともなう放射能放出事故ということで、関心は非常に高いようだ。洞口先生(昨年10月に刈田病院に赴任。仙台市に自宅あり新幹線通勤されています。昭和27年生まれで、私より1個下。)の講演は、いみじくも刈田病院院長の高林俊文先生が事前に私に言っていたように、「刈田病院の御用医師」としての発言を超えるものではなかったようだ。「市民公開講座」の参考資料として配布されたプリントを、以下に(pdf書類)で掲載「市民公開講座で配布されたプリント」pdf書類しておきました。
洞口正之先生の講演会では『4月19日文部科学省は「学校の校庭・校舎の利用判断の目安を年間に20ミリシーベルト(20mSv)まで、よって1時間に3.8マイクロシーベルト(3.8μSv/hと記載します)」とし、「それ未満ならいつもと同じでよい」が、それ以上の結果の出た「福島県内の13の小中学校」に対し、「屋外活動は一日1時間以内」に制限しました。』ということを大前提にして『白石市の学校は、文部科学省の用いた年間許容線量、「20mSv」から考えれば、白石地域は許容範囲内にあります。』とのことでした。
ところが、最近の報道によると、5月27日に、国民に突き上げを受けた「文部科学省は【年間に1ミリシーベルト(1mSv)以下を目指す】と明示し、校庭などで毎時1マイクロシーベルト以上の線量が測定された場合、表土を除去する工事の費用国が補助することを明らかにした。(河北新報5月28日付け朝刊3面)」とあります。
この新基準では、白石市の学校は大丈夫でなくなるのでしょうか。福島県に準拠して、宮城県の校庭などで毎時1μSv/h以上の線量が測定された場合(越河保育園では、5/6:1.01μSv/h、5/9:1.03μSv/h、5/12:1.01μSv/h、5/13:1.20μSv/h、5/17:1.11μSv/h、5/18:1.03μSv/hと、毎時1μSv/h以上の日はざらです=白石市内空間放射線線量の測定結果5月分(PDF)pdf書類)、表土を除去する工事の費用を国が補助してくれるのでしょうか。
いきあたりばったりの政府の対応、それにお墨付きを与えてきた御用学者の学者と言えない非科学性・倫理観のなさにはには怒りさえ覚える方は多いでしょう。
白石市=白石市医師会は、事態の変化に応じて随時【市民公開講座】=「放射線と私たちの健康」を、勉強会を兼ねて何回も開催すべきではないでしょうか。



(11/5/18水曜分)

白石市医師会報創刊号 (平成23年3月31日発行)

謹呈文pdf書類
白石市医師会報創刊号(2011年3月31日発行)一部割愛版pdf書類(約5.3MB)

4月18日月曜に、当院診療所に「白石市医師会報創刊号」(平成23年3月31日発行)がクロネコメール便で届いていた。その明後日4月20日にパレスリゾート白石蔵王で予定されていた白石市医師会報創刊号 発刊記念パーティーpdf書類は、東日本大震さいの影響で延期され、本日5月18日午後7時から、舞鶴会館3階で開催されることになった。最近の震災自粛ムードではあるが、白石市の経済発展の観点から、あえて開催されたものである。
舞鶴会館のロゴ舞鶴会館
パーティーは式次第通り進行し、乾杯があった後は和洋中華のオードブル料理が出た。
白石市医師会報創刊号の編集・印刷・製本を手がけた笹氣出版印刷株式会社は、本社工場が仙台市若林区六丁の目西町8番45号にあり、震災で被災したため、3月31日発行の予定であったところを、何とか4月上旬の発刊に間に合わせて頂いたようだ。営業部係長の川又進氏の挨拶があったので知った。冊子は上出来で立派な物になった。



(11/5/22日曜分)
2011年1月15日老衰で「メ●オがなくなってから、毎日家族皆でショボンとしていた。子供の頃から、私はほとんど猫か犬と暮らしてきた。私が小一の時に京都の紫明小学校の石炭置き場からひろってきた「タ●」(どこぞの雄と、毎年のように発情して何匹も赤ちゃん産んで、もらわれていく子供以外は家で育てたが、殆ど成長して成人すると、タ●ちゃんが追っ払って家を出て行った。タ●は生粋の野良猫育ちなのだろう。私の浪人3年目まで生きた長寿であった。)、高校時代の伏見の墨染の別宅(京都教育大学附属高校の近く)に一時的に身を寄せ食事していく何処ぞの飼い犬たち、浪人中の下総町の家に両親が買ってくれた血統書付きの女の子ブルテリア「●ルちゃん」(当時ブルテリアは珍しかった。手術までしたが、フイラリア症による心不全でなくなりました。京都は蚊が多い、仙台は蚊が少ないと、後程実感しました。)。仙台に転居してからは、小学生の三男が米ヶ袋の縛り地蔵公園からひろってきた生まれたばかりの「フ●ア」「ホ●リー」、お盆休みの直前に高校生の次男が一高の弓道場からひろってきた「メ●オ」たちだ。猫が一緒だと何故かラッキーな運がつく人生であった。猫がいない時は何故かアンラッキーでもあった。皆で猫を飼いたいなあと思っていたところ、息子たちが見つけた「アニマルピース宮城」の家族募集本日22日ダイシン泉本店松森駐車場で開催pdf書類され、そして猫ちゃん二匹が家にやってきた。飼い猫から生まれ、保健所に持ち込まれ、ほうきにあった雌四匹雄一匹の五人姉弟pdf書類のうちの、雌二匹です。うちは猫慣れしてるし、とても人慣れしている猫ちゃんです。息子が「ケ●ル」と「エ●ナ」と名付けました。息子たちはFFで育った世代ですね。アニマルピース宮城のホームページにでていた画像です。
エスナエ●ナ」   ケアルケ●ル



(11/5/27金曜分)
NHKの『ためしてガッテン』(膵炎特集)が放映された一昨日の夜から上腹部痛が出現。発泡酒4〜5本とピザLサイズ3/4枚を食したあとでの、疝痛でない持続性の疼痛で、テレビを見ていたので一瞬「急性膵炎」かもとおそれてしまった。そうこうしているうち昨日夜からは、37.3度の発熱あり、右下腹部の回盲部痛に移動していき、圧痛に加えて反跳圧痛も認めて、歩行でひびき、生まれて初めての「急性虫垂炎」かと、おののいた。ただ、圧痛が限局しており「憩室炎」かもとも考え、少しは安心していた。今朝6時頃に腹部超音波検査を自分で自分にやってみたところ、二人羽織か助手席から車の運転をするようで、とても難しく、遠い液晶画面上に一見1.5cm大に腫大した虫垂があるようにも見えた。あわてていてプローブの画像拡大設定をしていないことも一因だったが。7時半前に看護婦さんたちが出勤してきたので、こわくて痛そうで大嫌いな採血を御願いした。白血球は10500・顆粒球は72.8%と、そんなに増えていないが、CRPは7.2mg/dLと結構高めであった。これは、やはりCTによる客観的画像検査が必要と考え、外来診療(胃カメラ・腹部エコーもこなし)を10時半には切り上げて(患者さまの皆さん、ご迷惑かけました)、自分で自分の紹介状を書き、公立刈田綜合病院外科貝羽義浩先生(開腹でない腹腔鏡による手術プロ)に地域医療連携室を通してFAXしました。11時までには刈田病院外科31番診察室前に、奥さんにAudiで連れて行ってもらって到着。貝羽義浩先生の診察を受け、造影ありの腹部CTを受けることになった。CTは16列マルチスライス機器で、全腹部は1スキャン数秒で撮像でき、造影前のスキャン・オムニパーク350注シリンジ70mL(eGFR=54位なので半量の35mL使用)で造影直後(動脈相)のスキャン・造影後(静脈相)のスキャンと進行しトータル15分もかからなかった。造影剤のオムニパーク350が右前腕の静脈から投与(ベニューラ針で生食100mLで血管確保した後、三方活栓から投与)されると、全身が温かくなり気持ちの良いものであった。CT室の看護師さんは熟練しているのか、私からは穿刺部位が丁度見えなかったので、翼状針でも刺されているような感じでベニューラ針が全然痛くなかったのには感謝した。CT終わったところで、私は検査着姿でCT操作室(普通の患者さんは立入禁止)に入り、画面を見せてもらいながら放射線科の田澤先生外科の貝羽先生より、「虫垂は炎症性腫大なし」「これは憩室炎である」「憩室は多数ある」との診断を賜りました。貝羽先生よりは、このぐらいの憩室炎は経口抗生剤で治るであろうとの説明を受け、水分のみとしフロモックス(=セフカペンピボキシル塩酸塩錠100mg「CH」)を600mg/day×5日分で経過観察とすることになった。刈田病院放射線科の放射線技師さんたち、刈田病院の看護師さんたち、刈田病院の先生方、有り難う御座いました。これで一件落着、明日から日常診療に戻れそうだ。午後からは安静保持のため休診としました。
初診料2700円+画像診断28820円=31520円の三割自己負担=9460円は安いし、フリーアクセスの制限がない(イギリスでは家庭医よりCT検査の紹介を受けても、装置のある病院で検査が受けられるのは早くて10月後位になるそうな。ちなみに人口比率で一番CT機器が普及しているのは日本だそうだ。)ことは、世界に誇れる日本の公的医療保険制度である。




院長周辺雑記のページに戻る

▲HOME